前編:モーリシャス / レユニオン島その10~レユニオン島で友と再会(reunion)~
9日目10:00 火山への旅路~出発~
朝起きると、なんと外は強い雨風。2匹は前日にホテルのフロントで火山ツアーを申し込んでいたため、催行できるかどうか気がかり。でも、ひとまず朝食会場へ腹ごしらえ。美味しいパンやチーズを食べて(パンダはたくさんおかわりして)、ガイドさんと待ち合わせをしているホテルのロビーへ。そこにはお洒落なハットを被った初老の紳士の姿が。英語対応可能なガイドを探してもらっていたため、2匹は安心してガイドさんとご挨拶。
実はモーリシャス付近の海でサイクロンが発生した模様。経験豊富な優しいガイドおじいさんは、2匹に考える時間をくれました。しかし、特に他のプランもなかった2匹は運試しをすることに!
ちなみに、ガイド料金は、ホテル→世界有数の活火山のPiton de la Fournaise(以下、フルネーズ火山)→空港までの車移動込みで200€(約2万6千円)。レユニオンはタクシー移動だけでも高額なので、ほぼ丸一日の車貸し切り+ガイド料と考えると、とっても格安!
雨にも負けず、風にも負けず、フルネーズ火山への冒険スタート!
車の外の景色はあまり楽しめないものの、ガイドさんの博識ぶりのおかげであっという間に時間が過ぎていきます。山の上はところどころ、晴れたり、曇ったり、雨がふったり。車の窓を開けてみると、気持ちのいい山の澄んだ空気が胸をいっぱいにしてくれます。
・レユニオン島の気候は熱帯で、比較的雨が少なく涼しいのは5月~11月、雨が多くて暑いのは11月~4月
・2つの火山の地形により、西海岸は雨が少なく、東海岸は雨が多い
・レユニオン島の主要都市は北のSaint-Denis。ただし、キレイなビーチは西に多いため週末は皆西海岸に出かけて、帰りに渋滞が発生する
・近年はダイバーやスノーケラーがサメに襲われる事故が多発しているため、遠くには泳げないようになっている
・支配階級のフランス人と奴隷にされていた人々の間の最低限のコミュニケーションツールとして”クレオール語”が生み出されたが、島には今でもクレオール語しか話せない子ども達もおり、学校でフランス語を国語として学ぶ
・まずはフランス語を優先して教える必要があるため、英語教育は二の次となってしまい、モーリシャスのように英語や複数の外国語を修得することが難しい環境
・フルネーズ火山頂上からの眺めは、雲や霧が発生する関係で午前中の早い時間にしか見れない
・レユニオン島はかつて”ブルボン島”と呼ばれており、1700年代にフランスのルイ王朝が愛した幻のコーヒーの品種”ブルボン ポワントゥ”が唯一採取されていた。過去に絶滅したと言われていたが、なんと日本のUCC(上島コーヒー)が1999年にフランス政府の協力を得て、ブルボンコーヒーのマザーツリーを発見し、見事復活! 日本でも高級コーヒー店でしか手に入らず、一杯数千円もするが、レユニオン島では比較的安価で入手可能!
9日目 11:00 火山への旅路~中腹~
ホテルから車で30分ちょっと高地を登っていくと、山登り前に「観光案内所」と「火山ミュージアム」があります。
2匹はミュージアムのショップでガイドさん愛用の島の模型と、お土産のゼロユーロと、なんと、ブルボンコーヒーを購入!ガイドさんが最近入荷しているのを見た気がすると教えてくれ、ミュージアムショップに電話で確認までしてくれていたのでした。
そうこうしている内に、なんと空には晴れ間がちらほら。火山ミュージアムを超えると森が広がり、その次には高地なのに牛や馬がたくさんいる牧草地に。
そんなわけで、博識なガイドおじいさんの解説はキツネが独占。車はフルネーズ火山に向かってグングン山道を登ります。次第に辺りから背の高い木々が姿を消し、岩石がゴロゴロ。
天気がなんとか持ちこたえてくれることを祈りながら、一行は山道を更に上へ上へと向かう。
※わかる人にはわかる
舗装された道路も終わり、あとは岩石の上をガタン、ゴトン!と車の天井に頭をぶつけるほどの揺れで進みます。パンダはそろそろ限界が近い。果たして2匹は無事、目的地にたどり着けるのか・・・!?
9日目 12:00 火山への旅路~頂上~
ついにたどり着いた山頂には、広々とした駐車場とお土産屋さんが。悪天候の中、思ったよりも多くの人が。ガイドさんがあたたかいコーヒーとバナナを用意してくれ、2匹は簡易ピクニックをすることに。
まるで火星に来たかのような、スターウォーズのような別世界に大興奮の2匹でした。
9日目 14:00 火山への旅路~下山~空港へ
空港までの帰り道も、ガイドさんが若かりし頃に旅した国の話や、色々なことを教えてもらいながら楽しくおしゃべり。驚いたことに、ガイドさんはなんと、英語を無料のeラーニング講座で独学で身に着けたとのこと。
空港につくと、サイクロンが勢いを増しているようで、外はバケツをひっくり返したような雨と激しい風。2匹が乗る予定の前の便はなんと欠航。なんとか無事にモーリシャスに帰れますようにと願いながら、2匹は空港でNintendo Switchをプレイ。
2匹の願いが通じたのか、なんと土砂降りの雨が止み、雲の切れ間から太陽が! 離陸後、機体がなんどか激しく揺れましたが、おかげさまで2匹は無事、モーリシャスに帰れましたとさ。
宿泊先は、モーリシャスに到着した初日と同じ空港近くのHoliday Inn。ニュースを見ていると、どうやらサイクロンが更に勢いを増している模様。しかも、警戒レベルが急上昇しているらしい。……どうなる最終日!?